固めプリンさんのメモ

本編のみトロフィーコンプリート済。デイヴトロコンの流れでプレイ。もしかしなくても漁師ゲーが好きなのか……? 難波した先の波止場町にて、何故か船のローンを組まされた挙げ句、どう考えてもSAN値がどえらいことになっている海で漁をさせられるゲーム。昼の海は脅威も少なく、様々なお魚と出会える釣りゲー……の中に紛れ込む奇妙過ぎる奇形種たち。デイヴで見る数倍不気味である。ジャンルとしてはクトゥルフ系ホラーにあたるのだが、ジャンプスケア等もなく、苦手なプレイヤーも安心して(?)楽しむことが出来る。 とある人物の依頼により、各地に散らばった怪しい品々を集めるのが基本のストーリー。依頼者が深淵を覗いている人物であるのは火を見るより明らかなのだが、主人公はあくまでも漁師を貫き通している。あまりにストイック。住人たちも様子がどうにもおかしく、向町の町長は発狂したこともうかがえる。そう考えると、期間が空いているとはいえ、定期的にこんな魚たちを相手になんともないデイヴはかなりの大物だったのかもしれない。どちらかといえば終始陰鬱な雰囲気の漂う本作は、基本的に巨大な「なにか」に対抗する攻撃手段(一部追い払うことは可能)が存在しない。人とはかくも弱く、深淵はあまりに強大。唯一と言っていいのは、マングローブにいる生き残りの軍人と、仲間の敵を取るためにマインド・フレイヤーを罠にはめて砲撃するイベントである。このイベントは人間の意地を見られてよかったのだが、老人は外なる神を木っ端微塵にした後燃え尽き症候群になってしまう。そのために一人マングローブに留まるのだが、このあと翌朝発狂してお亡くなりになってそうだな……とか想像してしまった。いきてましたよかった。 ひとくちに釣りゲーと言っても、本作のゲームシステムでは所謂スキルチェックが採用されている。対応しているボタンは一種類のみであり左程難しくないのだが、敵対種に追われていたり一度間違えると焦って出来なくなる不思議。リトルマレー裏のバックルサルベージは異様スピードが早い。スキルチェック自体も何種類か用意されているため、それなりに楽しい。 これは釣りゲーでもあるが、一種の荷物整理ゲーでもある。船倉は装備と兼用のため、装備を取るか荷積みをとるかの選択をすることになる。素材を集めることで装備の圧縮や船倉の拡張は可能だが、いかんせんサメ類や長細いやつら(リュウグウノツカイやアナゴ)の場所の占拠具合は相当なもの。それをパズルする時間も楽しいので、荷物整理ゲー好きにもオススメ。みんなバイオ4のアタッシュケース好きでしょ? 夜になると不気味さが跳ね上がり、じわじわと発狂度が上昇していく。直前まで視認できない岩礁や、襲いかかってくる異形など、危険度も比例して上昇する。夜にしか獲れない魚が多いのもまたジレンマであり、泣く泣く深い水底へと釣り糸を垂らすのである。ただしデビルズスパインでは常時嫌がらせの塊のような魚が徘徊しており、発見されると子泣きじじいよろしく速度低下をおみまいしてくる。そしてでかいのを連れてくるという、完璧なチームプレイを披露するのである。正直うざったすぎる。 と言いながら、図鑑埋めをしだすと夜もお構い無しで出港を余儀なくされる。夜探索の厳しい部分は望遠鏡の精度が落ちることであり、イトマキエイを探すのに小一時間を消費した。大洋とはなんだったのか。アトロフィーのおかげで竿釣りの魚はまだ簡単な部類だが、幻日クラゲをはじめとするトロール漁のみの奇形種が厳しい。永遠とそこら辺をうろつく時間が発生するので、早めにトロール網を強化して常に回収しておくのが吉かもしれない。最終的に図鑑埋めで残ったのも、大洋のエビ奇形種だった。 エンディングは二種類あり、邪神を復活させ炎上、もしくは本をかなぐり捨てて食われるルートである。ストーリーラインは個人的にあまり理解ができず、全てが明確に語られているわけではないため、漁をして駆け回っているのが醍醐味のゲームだった。しっかりとメモを読んだり、クトゥルフに造詣が深ければ味わい深いのかもしれない(あまりにも漁が楽しくてそれどころではなかった)。 最後となれば、華麗なドリフトをキメて寄港する攻めた漁師になれたので成長も感じられた。最早不気味さや恐怖とは無縁になってしまったが、沢山魚が釣れたので大満足である。

遊び終わった